- 110 -当振興会は、自主研修事業をはじめ、神奈川県内の自治体からの委託を受け、福祉人材育成に携わっており、現場で働く方を支援しています。 ⑤事業化(家)支援 「かながわシルバーサービスのビジョン」の中では、「新しい高齢者介護制度が導入される場合にも、多様なサービスの供給主体が社会システムの中に十分育っていかなければ、利用者にとっては『制度あってサービスなし』の状態になり、良質なサービスを選択するどころか、質の悪いサービスに甘んじなければならなくなる。このようなことを避けるためにも、シルバーサービスの分野において事業創出・進出支援プログラムを積極的に展開していく必要がある」と述べています。 当振興会は、「一般社団法人かながわ福祉居住推進機構」と連携し、土地や建物を福祉事業に活用したい人と事業者とを結びつけているほか、既存の事業者に対する経営支援に取り組んでいます。 ⑥シニアライフサポート 「かながわシルバーサービスのビジョン」の中では、「高齢期の生活を総合的に豊かにしていくためには、高齢者自身が積極的に社会参加し、その持てる能力を十分に発揮できるような仕組みも必要である。特に神奈川県においては、今後急速に増えることが推測されるサラリーマン退職者が、知識や経験を生かせる雇用の場が求められている」と述べています。 当振興会は、県内の自治体と共に「シニアボランティアポイント」や「かながわシニアスポーツフェスタ」、「シニア美施術展」「フレイル対策」などを実施し、高齢者が積極的に社会活動へ参加できるよう支援しています。 ⑦新しい振興組織作り 「かながわシルバーサービスのビジョン」の中では、「提言を実行に移すためには、行政の取り組みだけでは限界があり、また、民間事業者にすべて任せられるものでもない。ここに行政と民間の新たな連携の必要性が出てくる。新たな連携とは、単に委託関係にあるとか、情報交換をしているという関係ではなく、お互いの持っている機能を有効に組み合わせ、新たな価値を創出するものでなければならない。こうして新たに創出される価値が県民の生活の質を向上させ、私たちが目指している自立と選択の明るい長寿社会の構築につながる」と述べています。 このような経過を経て、具体的に振興組織づくりを進めるための「設立準備会議」が平成8年5月に発足し、福祉関連の民間企業の有志が中心となって準備に入りました。「設立呼びかけ人会」において、組織の根幹をなす重要な案件(設立趣意書、法人の名称、定款、会費規定、設立発起人候補等)についての審議が行われ、組織の基本的な方向性が確認されました。また「設立発起人会」では、社団法人を設立するための事務手続きを行うために必要な案件が承認されました。 平成9年2月27日、設立総会が134社の参加を得て開催され、同年3月31日、社団法人かながわ福祉サービス振興会が設立されました。 その後、平成24年4月1日をもって公益社団法人に移行しました。
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