11 チチャャレレンンジジ精精神神とと生生涯涯現現役役 - 118 -未来は決して暗いものではありません。何も悲観的に考えることはないのです。現在、暗闇に閉ざされていても、必ず日はまた昇ります。厳しい冬の寒さの後には、穏やかな光を浴びて温かな日々がやってきます。 明るい未来を拓くために、私たちは先人の知恵に学び、時代の変化を恐れずにチャレンジすることが大切です。コロナの影響を受け、私たちの生活を取り巻く環境が大きく変化しているなか、変わらない価値を守りつつ、時代の流れの中で変えていかなければならないことがあります。私たちが変わるために大切なことを考えてみましょう。 高齢になると、新しいことにチャレンジする気持ちが薄らいできます。しかし、チャレンジングな若者たちと交流をすることにより刺激を受け、自分もやってみようという気持ちになることがあります。「何も変わらないから、何をやっても無駄だ」という気持ちから「私たちが変わると、社会が変わる」という心の持ち方に切り替えると、一つひとつの行動に意味が出てきます。地域でボランティア活動している人は、いくつになっても青春時代のように輝いています。なぜでしょうか。それは、社会のために尽くすことによって、「ありがとう」という感謝の言葉をいただき、心のビタミン剤をいただいているからです。 チャレンジングな若者たちとの交流は、心の刺激につながり、心を燃やす機会となるので、大いに結構なことだと思います。80歳になっても、夢と希望をもっている限り、生きる意欲が衰えるものではありません。むしろ、もっと生きたい、もっと活動したい、もっと社会の役に立ちたいと考えるのだと思います。 神奈川県出身で生涯現役を貫いた政治家がいます。彼は、1890年の国会開設とともに衆議院議員に選ばれ、以後、連続当選25回を果たし、憲政の神様と言われました。晩年、「人生の本舞台は常に将来に在り」という言葉を残し、知識や経験は、年を重ねるたびに増えていくものであり、昨日までに得た知識・経験を、今日以降に活かすことが大切であるという考え方を示しました。94歳まで衆議院議員を務めたのは日本史上最高齢記録であり、憲政記念館には、尾崎行雄のこの言葉が刻まれています。 憲憲政政記記念念館館 尾尾崎崎行行雄雄 時代の変化を恐れずに、常にチャレンジすることが明るい未来を創ることになるのではないでしょうか。 ああととががきき
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