かながわ福祉ビジョン2040(創立25周年記念事業)
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図図 22--11--11 神神奈奈川川県県ににおおけけるる高高齢齢化化のの推推移移 出典:神奈川県「かながわ高齢者保健福祉計画(第8期)―高齢者の急速な増加」より作成 11..介介護護保保険険のの始始ままりりととそそのの後後のの社社会会 戦後、医療技術の発展や保健衛生対策の充実化、生活環境と意識の変化などにより、高齢者の平均寿命は著しく延び続けてきました。それと同時に、心筋梗塞や脳血管障害などによる後遺症や認知症等により、人生後半で生活に支障をきたしてしまう人も増加しています。図 2-1-1 に示すように、神奈川県の高齢者人口は増加し、2040 年には 286.8 万人、高齢化率も 33.6%と上昇していく見込みです。 介護保険は、2000 年(平成 12 年)に施行された日本で最も新しい社会保険制度です。それまでは、介護サービスを受けようとする人たちは、市町村に福祉サービスの利用を申請し、ホームヘルパーやデイサービスといった在宅サービスの利用や特別養護老人ホームなどへの入所は、市町村の判断で決定される「措置制度」という仕組みで運営されていました。 しかし、介護の問題は、健康の悪化や生活上の障害に悩まされる高齢者本人にとどまらず、介護者にも、介護の世話に伴う負担が心身ともにのしかかり、仕事や生活、健康、人間関係などに様々な影響を及ぼします。子育てとは違い、介護には卒業や独り立ちといった区切りが無く、いつまで続くのかわからないという不安もつきまといます。高齢者の人口は、増加の一途をたどり、核家族化が進む世帯状況で家族ばかりが介護の負担を担うことはもはや限界を超えています。そこで、介護の問題を、誰にも起き得る国民共通の課題であると位置付け、広く社会で支えていくことを目的に介護保険制度が誕生しました。 制度の施行開始当初から介護サービスの利用が促され、その拡充が急速に図られてきました。神奈川県では、サービスの利用者数が右肩上がりに伸び続け、制度開始から 20 年の 2020 年で約4倍近くの 345,664 人に達しました(図 2-1-2)。こうした需要を受け、指定介護サービス事第第22章章 神神奈奈川川県県のの福福祉祉ササーービビススのの現現状状とと課課題題 - 22 -

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