かながわ福祉ビジョン2040(創立25周年記念事業)
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- 70 -2040年の福祉を、目指す社会を考えていくうえで、私たちが変わる、変えていかなくてはならないことは何でしょうか。 藤田さん:私は未来に対して楽観主義なんです。何かを変えていこうという意識を持ち始めているという点では、みんな同じ方向を向いているのだと思います。その方向とは、科学の発展や健康寿命の進展とともに、「より良く生きる」ということですね。環境への配慮や隣人への配慮を重んじたコミュニティの中で暮らすことが幸せにつながる。近い将来、人を資本の中心とする価値観が主流になると考えています。おそらく、今の子どもたちが大人になり、社会をけん引する立場になる頃には、世の中はかなり変わっているのではないでしょうか。 時間とともに時代も価値観も変わります。しかし、それをただ時間の経過に委ねるのではなく、変化の進み方を加速させる可能性が福祉にはあると思っていますから、きっと、これから福祉はトップランナーの分野になりますよ。福祉の分野にいる人たち、には、「次の時代を、未来を創る最先端の仕事に携わっているのだ」というメッセージを発信してもらい、これからチャレンジする人たちも巻き込んでますます元気になってほしいですね。 藤田 靖正さん 1980 年生まれ。NPO 法人さんわーく かぐや理事長。幼少より木彫を始め仏師へ弟子入り、アトリエを開放して 2008 年福祉活動を行うための法人としてさんわーく かぐやを設立。2010 年地元アーティストと地域活性のアートイベント開催をきっかけに、横浜や新潟十日町、岩手一関など、全国のアートワークに協力、アートを通じて新しい社会づくりを行っている。2022 年地域福祉の拠点として「駅前かぐや」開所。 2000 年、第 30 回日彫展入選(奨励賞受賞) 2002 年、第 34 回日展入選 2013 年、第 22 回「かながわ若者生き活き大賞(キララ賞)」受賞 2019 年、第 7 回「かながわ福祉サービス大賞」特別賞受賞

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