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公表調査のあり方に関する調査研究 (平成24年度)

厚生労働省の国庫補助事業「平成24年度老人保健事業推進費等補助金老人保健健康増進等事業」における「介護サービス情報の公表制度にかかる調査のあり方に関する調査研究事業報告書」概要


(1)事業目的

平成18年から施行された公表制度は、利用者等の介護サービスの選択に資する情報の公表に寄与してきたところであるが、平成22年の厚生労働大臣の発言を受け、平成24年度から公表制度の大幅な見直しが行われるとの憶測から、多くの都道府県では、公表制度の意義を検証することなく、調査を実施しない方向で検討を進めてきた経緯がある。
このような中、厚生労働省のガイドラインが発出され、調査に関しては「都道府県知事が必要と認める際に行う」と定義されたが、多くの都道府県では、平成23年度に調査を実施しない方向性を打ち出したため、調査に関しては、消極的な都道府県が多いことも事実である。
 当調査研究事業は、ガイドラインに想定されている調査手法や、平成24年度より新しく生まれ変わる公表システムを有効活用できる、先駆的な調査事例をモデル調査として実施し、課題の抽出等を行った上で、それぞれの調査手法の効率性、実現性の有無等について評価を行い、介護サービス情報の公表制度にかかる調査の必要性を検証すること目的とする調査研究事業である。
さらに、当調査研究事業で集計したデータを精査し、報告書としてまとめるだけではなく、全国の公表制度担当者が出席する「公表制度担当者会議」等で事業成果を発表することで、各都道府県の担当者へ公表制度の運用における調査事務の重要性を再認識していただくことも目的としている。


(2)事業内容
① 平成24年度の各都道府県おける公表制度の運用に関する調査

目的 各都道府県における公表制度の運用状況を調査することにより、全国的な制度運用の動向を認識することを目的とする。 
調査期間 平成24年8月下旬より平成24年9月中旬
調査対象 全国47都道府県
調査方法 調査票による調査
調査内容 24年度の運用状況、24年度以降の運用等の状況について
集計項目 調査内容と同様の項目について以下のとおり集計を行う。
備考 集計結果については、迅速に都道府県に開示し、次年度以降の公表計画策定の参考としていただくことを想定している。

 

② 調査手法に関するモデル調査の実施

目的 制度改正において作成された調査におけるガイドラインに基づき、(訪問)調査のあり方について、ガイドラインに想定されている調査手法や平成24年度より 新しく生まれ変わる公表システムを有効活用できる先駆的な調査事例をモデル調査として実施し、効率性、実現性の有無、課題の抽出等を行うことを目的とする。
調査期間 平成24年9月中旬から平成24年10月中旬
調査対象 神奈川県内で当調査研究事業に賛同する事業所を公募し、その中から公募事業所のサービス等を鑑み、各調査手法において以下の客体数の事業所をモデル調査事業所として調査を行う。
調査方法

ガイドライン想定されている調査手法や、平成24年度から新しく生まれ変わる公表システムを有効活用できる先駆的な調査事例の4種類のモデル調査を行う。

(ア)モデル調査A 書面調査
事業所から、調査における確認事項がわかる書面を郵送していただき、調査機関事務局内で、事業所関係者が同席することなく、調査員が確認を行う。

(イ)モデル調査B 訪問調査(従来型調査)~運営調査のみ
訪問調査員1名が事業所に訪問し、運営情報の確認を行う。

(ウ)モデル調査C 訪問調査(先駆的調査A)~基本情報、運営情報
訪問調査員1名が事業所を訪問し、基本情報及び運営情報の確認を行う。

(エ)モデル調査D 訪問調査(先駆的調査B)~基本情報、運営情報、事業所の画像動画撮影
訪問調査員1名が事業所を訪問し、基本情報と運営情報の確認を行うだけでなく、事業所の外観やスタッフの画像等の撮影を行う。

調査内容 モデル調査実施による基本情報及び運営情報調査票項目の調査手法の検証、調査時間報告と調査後における項目の齟齬数、調査員が説明を求められた項目数 等 

 

③ 調査対象事業所、調査員等からのアンケート等による各調査手法に関する調査

目的 調査手法に関するモデル調査を実施するだけでなく、実際にモデル調査に携わった関係者にヒアリング等の調査を行うことで、それぞれの調査手法に関する課題等を抽出し、課題の解決に向けた取組を行うことを目的とする。 
調査期間 平成24年9月中旬より平成24年10月中旬
調査対象  (ア)介護サービス情報の公表制度にかかる調査手法に関するモデル調査の実施事業所
(イ)調査に関するモデル調査の実施調査員、調査事務局 
調査方法   モデル調査の実施後に調査票(一部ヒアリング)により行う。
調査内容  (ア)調査対象事業所へモデル調査についてアンケート調査
調査手法に関する事項、訪問調査に関する事項、公表制度に関する事項
サービスの質の見直し関する事項、介護サービス情報提供に関する事項
(イ)調査員へモデル調査の手法についての調査
調査手法に関する事項、訪問調査に関する事項、調査員スキルの有効活用に関する事項 

 

④ 公表制度の調査にかかる事業成果発表会の開催

 

目的 当研究調査事業で集計したデータを精査し、報告書としてまとめるだけではなく、全国の公表制度担当者が出席する「公表制度担当者会議」等で事業成果を発表することで、各都道府県の担当者へ公表制度の運用における調査事務の重要性を再認識していただくことを目的とする。
開催日時 平成25年2月以降の任意日(公表制度担当者会議開催日)
対象  全国47都道府県公表制度担当者
内容  実施報告書に連動した内容の発表を行う。

 

⑤ 当調査研究事業に関する報告書の作成

目的  当研究調査事業で集計したデータを精査し報告書としてまとめることで、当研究事業の内容を広く知らしめる。
作成時期  平成25年3月
配布先  厚生労働省、各都道府県、当事業協力機関等


 

(3)報告書

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